南部鉄器・茶器・茶葉店
2023.8-9 東京都台東区松が谷3-2-11
空間プロデュース・デザイン内容:物販店舗空間デザイン/内装/外装/制作
〘能登半島地震で壊れたモノを未来へ活かすプロジェクト その2〙
【侘び人善法の茶】
茶道の起こった頃には、天下人秀吉から、茶釜一つしか持たぬ善法まで、とても広い範囲に亘った人たちがこれに参加をして、その名をとどめている。
茶道のコンセプトである「侘び」とは「名馬を藁屋に繋ぎたるが如し」という言葉に表されるように、高品格とありふれたものの対比に美を求めたもの、もっといえば、ありふれたものをバックグラウンドとして、高品格のものを置いた状況に美を求めたものといえないだろうか。
しかも、その心持ちにはある流れがあって、高品格からありふれたものへ、高きから低きへ、というベクトルが強く感じられ、単純な比較によって、高品格を更に際立たせようとするものではないように思われる。
だからこそ、茶釜一つしか持たぬ善法を侘び人と呼び、彼こそを理想とし、彼のものにつかない、争わない、清らかな精神こそを戦国に生きる者たちに、さわやかな風のように吹き込もうとしたのだろう。
全てのものは時間と共にカタチを失っていく。茶道とは、そんな自然の法則の中に身を任せ、カタチを取り払った後に残る人格をお互いに見つめ合い、認め合う場にその原点がある。
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私たちの目がキラリンと光ったら、グリッドフレームに火がついた証拠です。