キッチン・スタジオ
2017/9 台東区浅草2-27-9 クレッセンコート浅草B1F
空間プロデュース・デザイン内容:空間デザイン・内装(SOTOCHIKU)全体
風雨に晒された壁を、内装に持ち込む ~ SOTOCHIKU(ソトチク)プロジェクトの第1号。
今回は、浅草シルクプリン工場の移転に伴うキッチンスタジオのプロジェクトであったため、取り壊される旧工場のビルの表面にあったタイルを剥がし、
キッチンスタジオの壁に活かすと同時に、外で風化した金属板を集めて壁に貼り、ホワイトモルタルなどでなじませた壁だ。
施主であるフォトグラファーの小野さんは、「この壁一枚で、何千種類もの背景が撮れます。カメラマンなら誰もがその価値が分かると思います。」と言ってくださった。
<コンセプトストーリー>
鳥ではなく、リスのように
公園にはたくさんの栗の木があって、また、それを食べて生きるリスがたくさんいた。
足元には、リスたちの身長くらいの少し背の高い芝生があって、秋には、彼らが栗の実を探し回る様子を私は愉しげに眺めていたものだ。
あっちを走って、そこにはない、こっちを走って、やっぱりない。そうこうしているうちに、栗の実に出くわすと、リスだってやっぱりうれしそうだった。
鳥だったら、空から見下ろして、すぐに見つけられるのにね。
鳥のように、俯瞰してものを見たい、と誰もが憧れる。私だってそうだ。
けれど、私はリスのように生きたい。
リスは草をかき分けて、草に触れる。土に触れる。石ころにぶつかる。虫にぶつかる。・・・どうしても栗の実にたどり着けなければ、木に登って、見下ろしてみることもできる。木に登ることで、木のこともたくさん知れる。
出会うことの多い一生。触れる機会の多い一生。
そういった意味では、リスは、鳥を圧倒するだろう。
私はリスのように生きたい。
最も進化しているはずの私たち人間には、羽が与えられていないから。
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お会いしたら、じっくりと構想をお聞かせください。
私たちの目がキラリンと光ったら、グリッドフレームに火がついた証拠です。