「創造性の連鎖」@商店建築10月号
商店建築10月号に、グリッドフレームがデザインビルドしたBARnik TOKYOが掲載されている。
その中で、ぼくらの2大特徴である「創造性の連鎖」と「自社工場」について、商店建築さんの視点で書いていただいている。
もっとも、「創造性の連鎖」という言葉は難しいので、記事の中でこの言葉は使われていないが、それがプロジェクトを進める中で、具体的にどのように実践されているか、が分かりやすく書かれている。
これまでの取材でもそうだが、取材を受けて他者の目から記事にしていただくことによって、逆に気づかされることがある。
記事の中には、以下のように書かれている。
●基本設計者の仕事は「どこを目指し、客層や社会にどう関わるかを定めることに注力する」こと。つまり、コンテクストをつくり出すこと。
●それを、詳細設計者、現場担当者、制作スタッフが具現化していくが、「自社工場」は、この具現化のコミュニケーションツールとして大きな役割を果たす。モックアップの制作はもちろん、制作スタッフからのさまざまな提案を容易にフィードバックできることがグリッドフレームのつくる空間を特徴づけていること。
内側からの認識としては、それぞれの担当者の役割が重なり合う部分(全員がプロジェクトの全体性を捉えながらつくっていくこと)があることが、「創造性の連鎖」の特徴だが、外側からの認識では、むしろ、明確に役割が分担されていることが特徴として描かれている。
重なり合いつつ、明確に分担される、とは矛盾のようだが、確かに各担当者の強みを生かすという観点から見ると、役割は明確に分担されているように説明される。
大事なことは、「創造性の連鎖」が役割の重なり合いをつくることにより、むしろ各担当者の強みを引き出していることだ。
そのような発見の機会を与えてくれた、商店建築さんに感謝している。