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2015.02.08 CONCEPT

VERNAC(バーナック)のコンセプト

VERNAC(バーナック)はvernacularという英語からつくった造語です。vernacularとは、「土地特有の」という意味で、例えば、vernacular architectureといえば、「土地固有の建物」を意味し、何世紀も前から世界中に建てられて、ごく普通の人々が過ごしている、誰が建てたのか分からないような建物を指します。

アフリカ、中東、アジア、南米、北米、ヨーロッパ・・・。私はかつて27カ国を旅して、たくさんの店を見てきました。気持ちが伝わってくるような、居心地のよい店がたくさんありました。

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思い返してみると、それらのほとんどは、自分たちでつくったようなvernacularなお店でした。

そのようなお店が「世界に一つしかない、かけがえのない空間」としての空気を放っているのは、お店の人々の思いがそこに詰まっているからに他なりません。

また、そこには、時間や偶然が作用した美しさをたくさん見つけることができました。ずいぶん時間が経ってから、それを私は「汚しうる美」と呼べることに気づきました。店の人が心を込めて自分の本分を突き詰めてきた結果として、まるで報いのように現れるのが、「汚しうる美」なのです。

必要なものに手が届くか、届かないか、境界線上にある店。そんな場所で培った「汚しうる美」という感覚をもとに、私は空間をつくる仕事を始めました。

だが、それにも関わらず、現在まで、私たちは自分たちの手でそのような店をつくりたい、という人のリクエストに応える会社としては機能してきませんでした。

それは、グリッドフレームが「世界に一つしかない、かけがえのない空間」をつくり、創造的なエネルギーの溢れる空間をお店の人々に引き渡すことによって、今度はお店の人々がその空間で創造的に自分の本分を突き詰めていく、というかたちでの「創造性の連鎖」を意図してきたからです。

2011年3月11日の東日本大震災は、私にも衝撃を与えました。私は、今までお断りしてきた、自分の手でお店をつくりたい人のお店づくりをお手伝いすることによって、もっといろんなかたちの「創造性の連鎖」を実現させたい、と考えるようになりました。

「創造性の連鎖」の中により多くの人を巻き込んでいくことで、こんな小さな会社でもたくさんの人たちを元気にできるのではないか、と。

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上図の中で、バーナックでは、クライアントがグリッドフレームから引き継いで(D)空間づくりの作業を行い、その後の無限の連鎖を引き起こしていく(E)役割を担うことになります。

今後もグリッドフレームでは、空間アーティストたちが従来にも増してエネルギー溢れる空間をつくっていきますが、一方では、バーナックを積極的に展開していきたいと思います。

バーナックは、グリッドフレームの経験とセンスを活かし、あなた独自の空間の実現を全力でサポートします。

                 2011.6.12
                 2015.2.8(改訂) グリッドフレーム代表 田中稔郎

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